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八点鐘の航海日誌                     

熊本の Bar 八点鐘 (現在は営業しておりません)                                                                          毎日が新しい船出… そんな毎日の「航海」を 書き綴ると致しましょう。

Category :  船長の独り言
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土曜日の午前3時…
お客様もお帰りになり、看板の灯りを消したのと同時にドアが開いて、
「ごめんマスター、1杯だけイイ?」
「あぁ~ いらっしゃいませ。イイですよ」
大手食品メーカー勤務のWさんです。
「ビールを一杯」
「今日は遅いですね?」
「ウン、接待で飲んでたけど、お客さんと別れて帰る気がせず…」
「そうですか? ごゆっくりどうぞ…」

暫く無言で飲んでいらしたWさんは溜息をつきながら、
「最近家に帰りたくない病気になってね…」
「どういうことですか?」
「結婚して28年になるけど、子供が大学を卒業したら急に良い亭主や強い父親を演じるのに疲れた…」
「良く分りませんが?」
「家や会社でイヤな事があっても、家庭のため・子供のためと思ってジッと我慢して来たけど、我慢してる自分はホントの自分じゃないんだよね。取り繕ってるだけの顔が何時の間にか自分の顔になってしまってるんだよ…」
「つまり、仮面を被ってる… ってことですか?」
「そうそう!」
「人間、誰しも似たようなもんじゃないですか? 私だってお客様に見せる顔と店が終わってからの顔じゃ別でしょうし?」
「別の顔になれるってことは、マスターは仮面を脱ぐことが出来るってことだからイイんだよ。俺の場合はどっちが自分の顔か…」
「奥様とは上手く行ってらっしゃるんですか?」
「表面はね… でも家内もヤッパリ仮面を被ってるんだろうねぇ~」
「……」
「夫婦喧嘩でもしてた頃が懐かしいよ… マスター、水割りを頼んでイイかな?」
「エエ、どうぞ…」

Wさんは、それから3杯程召し上がると、
「遅くまで付き合わせて悪かったね」
「イイエ、有難う御座いました…」

時刻は4時を回っていましたが、
『仮面を脱ぎたくなった時は、何時でもお越し下さい…』
そう、心の中で呟きながら見送りました。

周りの人に気を使って無意識に作り上げた顔、心理学ではペルソナ (仮面) と言うそうです…


当店は、お客様お一人お一人のお時間を大切にお過ごし頂く為に、
私の独断と偏見で大人の男と女のお客様限定とさせて頂きます。
25歳未満のお客様と7名様以上の団体様はお断りしています。
(団体様は御予約の場合のみお受け致しております。)
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