八点鐘の航海日誌                     

熊本の Bar 八点鐘 (現在は営業しておりません)                                                                          毎日が新しい船出… そんな毎日の「航海」を 書き綴ると致しましょう。

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久し振りにお越し頂いたMさん。
お仕事で日本中を飛び回って、熊本に見えた時には必ず寄って頂いています。
でも、昨夜は心なしかお疲れのようです?
お話をお伺いすると、
「母が認知症になって… 妻一人に介護の負担をかけて…」

今、認知症をはじめ、重病・難病・肉体的障害や精神的障害を持つ家族を抱えた家庭がどれ程あるのでしょうか?
このような患者を抱える家庭の多くでは、高額の治療費の負担ばかりではなく、介護する家族が働きたくても働けない状況に追い込まれています。
預貯金を取り崩し、財産があれば処分し、将来の不安に慄きながら介護を続けているのが実情です。

先日も69歳の妻が35年間寝たきりの69歳の夫を首を絞めて殺してしまったとういう事件がありました。
夫の「殺して欲しい…」との訴えに、心を鬼にして首を絞めた… とのことです。
殺した妻の気持ちも、殺された夫の気持ちも理解できるような気がします…

何故なら、こう言う私自身も難病の家族を介護して来た経験があるからです。
私の妻が突然パーキンソン病を発症したんです。
パーキンソン病と言うのは、脳からの手足への指令が上手く届かなくなる病気です。
著名人ではボクシングのベビー級チャンピオンだった モハメッド・アリ や、バックトゥ・ザ・フユーチャーの マイケル・ジェイ・フォックス 、ローマ教皇だったヨハネ・パウロ2世、中国の小平国家主席、日本人では芸術家の岡本太郎や小説家の三浦綾子がそうです。

先ず、手足の震えが始まり、字が上手く書けなくなり、歩くのはヨチヨチ歩きになり、当然の事として仕事や家事はおろか自分の身の回りのことさえ出来なくなります。
徐々に進行して行き、現在の医学では治ることはありません。
表情も乏しくなり、声も小声しか出せなくなり、ベッドに横たわるもの一人では大変になります。
加えて、多くの場合認知症を伴いますから、正に24時間体制での介護が必要になりますが、病院に併設された介護施設が少なく、あっても中々空きが無い状態でした。
嫁いでいる娘と二人で交互に世話をしていましたが二人とも疲れ果てて、時々2~3ヶ月の短期入院をさせて、その間に自分達が休養を取る繰り返しでした。

私の場合は自営業ですので、或る程度は時間の融通性もありましたが、何年も日常的に介護をするとなると並大抵の事ではありません。
仕事量も減らして介護に時間を割くようになると、比例して収入も減って行きます。
正直なところ、精神的にも肉体的にも疲労は極限状態になり自殺を考えた事も一度や二度ではありません。
精神的に追い詰められて、正常な判断が出来なくなるんですね。

でも、私の場合はまだ良い方でした。
処分できる不動産等も所有していましたし、娘婿の理解が得られて娘が協力してくれるからです。
これが、サラリーマンだったら仕事を辞めて介護しなきゃなりませんから収入は途絶えてしまう訳です。

それ以上に、苦しいのは本人です。
妻は、ダンスの講師やモデルクラブのウォーキング指導等もしていた自分が歩くのさえ儘ならなくなった惨めさから自殺を図ったこともありますが、不自由な身体では自殺さえ遂行出来ませんでした。
衰えて行く認知の中で、私や娘に負担をかけることの苦しさから離婚を訴える様になったのもその頃です。
「迷惑を掛けたくないから一人で暮らす。 離婚すれば生活力の無い私は一生施設で暮せるから…」
妻としては家族に対する精一杯の思い遣りです。
言いだしたら聞かず、家族の目を盗んで不自由な身体で市役所に出向いて勝手に離婚届を提出していました。
主治医とも相談して、「心の負担を和らげる…」ってことで、今は本人の望む通りに私の家と娘の家の中間地点に部屋を借りて、私と娘が交互に訪れて世話をしていますが、ボンヤリとした顔で寂しそうに微笑むだけで粗一日中寝ている状態です。
私の死後の事を考えると死んでも死にきれない想いです…

今後は、障害者や難病患者だけではなく高齢化社会に突入して要介護老人も増えていく一方です。
特別養護老人ホームの入居待機者は全国で40万人以上とされています。
『特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんホーム)とは、身体上、または精神上、著しい障害があり、介護保険制度で介護の必要がある「要介護」の判定が出た人が利用可能な、老人福祉法上の老人福祉施設の中の一つ(社会福祉施設)。略して「特養」と呼ぶ。2000年代時点では常時の介護が必要な寝たきり老人、認知症の高齢者の入所が多い』
となっています。
この、特別養護老人ホームでさえ入所費用は月額8万円~20万円程必要です。
余程、経済的に余裕が無い限り老人ホームに入居出来るのは一握りです。
多くの家庭では、家族が寝食を削って介護しなければなりません。
今日、私のブログを御覧になった大多数の方には、他人事に感じられることでしょうが、今から20年後の、2030年には65歳以上の高齢者は2005年の2,576万人が2倍の5,000万人を超すと言われています。
日本の総世帯数が5,000万世帯弱ですから、1世帯に1人の高齢者を抱える計算ですから、決して他人事ではありません。
介護疲れでの殺人や自殺は今後増加こそすれ減ることは無いでしょう…
今のまま行けば、もっと悲惨な事件が増えるのではないでしょうか?

選挙目当ての 子ども手当等 のバラ撒きよりも本当の福祉の在り方を考えて欲しいものです!

今日は私事を書いて申し訳ありませんでした…


当店は、お客様お一人お一人のお時間を大切にお過ごし頂く為に、
私の独断と偏見で大人の男と女のお客様限定とさせて頂きます。
25歳未満のお客様と7名様以上の団体様はお断りしています。
(団体様は御予約の場合のみお受け致しております。)
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コメント


マスターが、このような苦労をされて居るとは判りませんでした。
お店では全然そんな素振りも見せないマスターの精神力に感動しました。

益々ファンになりました。
2010/04/02 03:45URL  ミケ #-[ 編集]


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